長野県飯田市から西に約20km、山道の大平街道を妻籠に向けて走ると、峠の宿場町「大平宿」があります。大平宿は、1970年の離村以降、無住の集落となっていますが、板葺き石置き屋根の民家が約20棟、群として残されている貴重な集落です。それらの民家に見られる「前土間・広間型」の間取りは、全国的にもめずらしい茶屋宿としての特徴をよく今日に伝えるものとして、保存する価値が極めて高いと評価されています。
離村以降の大平宿は、放置されたままの状態が長く続いていました。しかし、地元のボランティアグループを中心とした保存運動の成果として(財)日本ナショナルトラストの事業によって2棟の民家が改修されました。さらに、1991年度に始まる飯田市の「ふるさとづくり特別対策事業」を受けて、生活文化同人の有志、および複数の設計者の参加を得た改修設計の結果、1993年3月に9棟の民家を蘇らせることができました。
民家は使われ続けることによって初めて、本来の生命感と共に保存することができます。これら2つの事業が意図したことは、民家園などにみられるような凍結的な保存ではなく、利活用を前提とした保存・改修でした。大平宿の民家は、申し込めば誰でも利用できます。
「大平建築塾」は、事業の成果を見守りながら、大平宿の保存運動に関り続けるために、民家を積極的に利活用しようという主旨により、生活文化同人の主催によって1994年から、年に1回開かれることになり、昨年はその10回目の節目を迎えました。
今年は、実測調査を行ないながら現状を確認し、新たに大平宿とどのようなかかわりを持つのかをテーマに第1回目の再スタートと位置づけています。
第1回(2004)・・・キミは大平で何ができるか?
■日 程: 8月7日(土) 〜 8月9日(月)
■スケジュール
8月7日(土) 各棟清掃・障子張替え
前回の大平宿9棟の改修状況とその後の経過、調査方針の説明
夜会公演 (和太鼓演奏予定)
8日(日) 大平の話(いままでの大平、これからの大平)
吉田桂二+羽場崎清人(大平をのこす会)
各棟調査・周辺整備
学生フォーラム(参加学生主催)
9日(月) 各棟の調査概要報告会
■第1回大平建築塾事務局:木住研 宮越喜彦
■関連ブログ 第1回大平建築塾2004
【第2期−大平建築塾(04-10)の最新記事】



